コレクション*テーマ展示2 「hear something・・・・」
例えばドナルド・フェイゲンの「I.G.Y.」。あるときふと、特定の楽器に意識が向き、その音に沿って聴いてみる。すると、もう何度も何度も聴いているはずだった曲が途端に、新鮮なものに感じたり。
また先月に足を運んだ、サントリーミュージアム[天保山]の「レゾナンス 共鳴 人と響き合うアート」展のジャネット・カーディフの展示室。「うつくしいハーモニー!」と思ったわたしの横で友人は、「ソプラノにひとりオンチがいる」と。む、同じ音を聴いているのに、なんだかちがーうと思ったり。
さてさて、京都精華大学ギャラリーフロールで開催中のコレクション*テーマ展示2 「hear something・・・・」では、「音」をテーマに、ギャラリーフロールのコレクションをご紹介しています。楽器の音、人間の声、自然の音、静けさ……などなど、作品のなかのいろいろな「音」をみつけてみてください。
おんなじ曲や音を聴いても、聴こえ方や感じ方がちがうことは、絵や彫刻などの美術作品を観るときとも、似ているところがあるかもしれませんね。また今回、「音」というテーマで作品をご覧いただくことが、いつもとちがった作品のたのしみかたをしていただくきっかけになればうれしいです。
あなたの心の 「耳」をすませて、hear something・・・・。
text/photo:fleur_ba