ゲストセレクション -稲葉卓也編-  『黒猫・白猫』

情報館スタッフで運営しているブログ「fromKYOTO」ですが、たまにはスタッフ以外の記事も読みたいな、ということでゲストセレクションのコーナーです。

今回は、メディアセンターのワークショップ「ニフンデジューブン2009」にも参加して頂いている稲葉卓也さん(ロボット所属)のセレクションをお届けします。

さて今回のセレクトは。。。
 

『黒猫・白猫』 監督:エミール・クストリッツァ

旧ユーゴスラビアで、政治色の強い映画を撮っていたクストリッツァが初めて手がけたコメディーです。

前作の『アンダーグラウンド』がカンヌでパルムドールを受賞するも政治がらみのゴタゴタに巻き込まれて、一旦は引退宣言をしたクストリッツァが、初めて映画を作るつもりで作ったというのがこの作品です。政治的に映画製作が困難な状況を打ち破って、常にパワー全開で映画を撮っている骨太な監督です。

『アンダーグラウンド』の後、クストリッツァがもう悲劇は十分と語ったとおり、ユーゴ内戦を舞台にしながらも、スリリングな場面と人間臭い笑いが見事に融合されています。笑いこそが世界を救ってくれる鍵なのかも知れないと思えた作品でした。全編にわたって映画を奏でるノー・スモーキング・オーケストラの音楽もすばらしいです。

クストリッツァがパンフレットに寄せた言葉です。
「自分たちのアイデンティティを保つには音楽と美さえあればいい」(抜粋)。かっこ良すぎです!

text by T.Inaba

稲葉さん、 渋いところをつきますね。
『黒猫・白猫』は、スペシャルエディションのDVD新たに発売されたようですね(09/12/09)。
対して『アンダーグラウンド』は現在Amazonでは中古でしか扱いがないようです。しかも高い!
 

(TEXT : qd)


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