林丈二の視点

林丈二氏はイラストレーターであり、エッセイストである。

また赤瀬川原平、藤森照信、南伸坊等の諸氏と共に路上観察を行い、オモシロイモノたちを見つけてしまう天才である。その行動範囲は世界各地に及ぶ。
独特のイラストと文体で綴られた『○○歩けば・・・』シリーズでは、こんな海外旅行の仕方もあるのか、と彼の着眼の面白さに目から鱗を落としたり、たまに同じ視点を自分も持っていると思えた場合は、うんうん、と頷いたり。

それから、林氏はこだわり続ける人でもある。
きつねうどん・そばの揚げや狛犬の尾の形状調査、世界各地をひたすら歩き続けてその靴底にくっついた小石をひたすら収集したり、鉄道の駅で鋏を入れた切符のカット屑の収集(駅によってその形状は違うのです!)をしたり、、さらにはアイスキャンディーの当たりクジの確率調査を行う、等々。
そうした生活には直結しない数々の調査、収集を「まじめ」に行うのが林丈二氏である。
そうした調査を、私は『純粋調査』と名付けよう。

底知れぬ魅力を秘めた人である。

(text:bach憧憬)


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