アグスティン・バリオス 『フリア・フロリダ』

久しぶりの出会い。

先日、とある演奏会でこの曲に出会いました。久しぶりに胸が震えました。ギターを弾く人ならきっと誰もが知っているのでしょう。パラグアイ生まれのアグスティン・バリオスは、諸国を転々と旅しながら演奏活動と作曲を続けた、20世紀を代表するギタリストだそうです。恥ずかしながら、彼のことを全く知りませんでしたが、あっという間に虜になりました。

この曲は、旅先で出会ったある女性に贈った曲だと言われています。情熱的に口説くというよりは、とても静かで純粋な想いが感じられます。最初は青い空の下や、緑あふれる湖のそばで女性を前にギターを弾くバリオスの姿を思い浮かべたのですが、もしかしたらただひとりで彼女を想いながら生まれた曲なのかも知れないなぁと思ったりもします。

演奏された方の人柄もあったのだと思いますが、この曲がコンサートホールの空気の色を清らかで透明なものに変えていき、息をするのももったいないような感動に包まれて聴いていました。こんな静かな感動に出会えることってそうそうありません。素敵な一日でした。

バリオスの作品集は様々な演奏家によって録音されています。その中からいくつかご紹介します。(もちろん、フリア・フロリダも収録されています!)

○ジョン・ウィリアムス『バリオス作品集』 ソニーレコード,1995
○デビット・ラッセル『バリオス・ギター作品集』
マーキュリー・ミュージックエンタテインメント,1995
○福田進一『ハイパー・アンコール』 コロムビアミュージックエンタテインメント,1998
○鈴木大介『バリオス作品集』 フォンテック,1999

(Text:Booktree)

    fromKYOTO

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