『昭和を騒がせた漢字たち-当用漢字の事件簿-』円満字二郎著

1946年に当用漢字が制定されて以来、日本の世相を騒がせた“漢字”を紹介。

日本漢字能力検定協会が、毎年12月12日の「漢字の日」に発表している「今年の漢字」というものがある。ちなみに2007年は「偽」であったが、その年を象徴する漢字一字が発表される。始まったのは1995年と歴史は浅いが、毎年、見事に世相を反映した漢字が選ばれるので流行語大賞同様、マスコミにも大きく取り上げられ、いつの間にか年末の恒例行事と化している。

「今年の漢字」は1995年からだが、もちろんそれ以前の世相にも当てはまる漢字がある。本著では、1940年代〜1970年代を象徴する漢字を実際に起こった事件とともに紹介。わかりやすい文章で“漢字”の難しそうなイメージを崩してくれる。

著者は数年前、草かんむりの画数を従来の4画から3画に変更して漢和辞典に掲載したことで話題となった漢字本界のホープ・円満字二郎(えんまんじ じろう)氏。その名のとおり、堅苦しい漢字をまるくやさしくしてくれます。ちなみに本名。

『昭和を騒がせた漢字たち:当用漢字の事件簿』 
円満字二郎著 吉川弘文館 2007.10 9784642056410
情報館所蔵:3F一般図書 811.92||E 62

『人名用漢字の戦後史』
円満字二郎著 岩波書店 2005.7 4004309573
情報館所蔵:3F文庫新書コーナー 324.87||E 62||岩/新

(text:Hh)

    fromKYOTO

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