石田尚志展
京都 ギャラリー16にて1/31日まで。
この作品は2007年に横浜市美術館にて発表されたアニメーション作品で、半年近く滞在し、一つの部屋全体を使い、一コマ一コマ手描きでアニメを構成してゆく。
みるみる生成される有機的な線は、まるでフレームを持たない絵画のようだ。
それは、枠をもたないという事なのだが、絵画におけるフレームとは、一つの窓であり、その窓から覗く風景は限りなく広がる。その風景とは作者の持つイメージの世界。窓は作者の脳内へ直結するタブローであり、イメージと現実を横断する空間の歪みのような、ノイズのようなものだ。
フレームを持たない絵画とは、風景側から見つめた視線の在り方で、本当なら立つ事の出来ない観測位置からの視線なのだ。
線の群がりからモチーフとして現れる窓は、自分が『生成される庭』にポツンと立たされ、行き着くところのない地平線の中、広がり続ける距離のつかめない箱の中でとても不安にさせられる。そして窓は解体し、そこからイメージは溢れ出して行く。
そのとき、初めの一つの部屋という空間を捉える事はできない。
石田尚志 公式ホームページ
http://www.geocities.jp/office_ishidatakashi/japanese_top.html
ギャラリー16
営業時間:12:00 – 19:00
定休日:月曜日
住所:〒605-0021
京都市東山区三条通白川橋西入上ル石泉院町 戸川ビル3F
TEL 075-751-9238 / FAX 075-752-0798
(text:yassy)