楽しい映画の提案・その1
映画、という言葉はとても不思議な言葉で、多枝多様に細分化されている。
簡単に映画と言ってしまえば映画なんだけど、どこからどこまでが映画なのだろうか。ちょっと考えてみると部屋でテレビではなく、一つの暗い部屋で投影される映像を見る体験を映画と言っている気がしてくる。つまり映し出されている素材よりも体験を意識して使う言葉ですよね。とは言ってもやっぱり娯楽であり、楽しみじゃないとやっぱり映画って言葉を使いたくない。お正月映画でビルがボカーン、車ドーン!!!みたいなフィクションをコーラを飲みながら楽しみたい。
フィクション=娯楽映画、ノンフィクション=ドキュメンタリー映画って区別している気がするのですが、僕はちょっと違うと思う、ドキュメンタリーこそハイレベルなフィクションなんですよ。ただ素材がとても身近で、それこそノンフィクションなテーマなんだけど、その中で垣間見れるフィクションというか監督の演出や、編集術で、時間軸からセリフから全部解体されて、パズルの様に組み直された嘘なんだけど、テーマがノンフィクションなだけに余計にリアルで軸がぶれない。本当の事をより面白く本当の事として伝えられる。
監督のパズルなんだから、その作家性や考え方がダイレクトに伝わって来て、映画の大きなテーマ→監督フィルター、演出→見る僕。の関係がとてもシンプルに構成される。
みなさんもちょっと監督を疑って嘘を見抜いてみてはどうでしょうか?こんな楽しみ方はやっぱりドキュメンタリー映画の醍醐味ですよね。
そんなドキュメンタリー映画をたっぷり観れる上映会が京都造形大で毎年行われている「ドキュメンタリー映画の世界」。『ラ・ジュテ』のクリス・マルケルのドキュメンタリーは絶対見逃せないはず!しかも今年は無料だそうです。
http://www.k-pac.org/kpac/expe/2007/sy071208/index.html
以上僕からの映画の楽しみ方の提案でした。