緒川たまきのまたたび紀行―ブルガリア篇
京マチ子!? おいおい、ライターHhと女性の好みがカブってるやないか。
まさか30代にして彼(職員:Hh)が京マチ子をフィーチャーしてくるとは思いもよらなかった。んーそれならってことで、僕はもうひとりのマドンナ(文化系男子全員の憧れといっても過言ではない)緒川たまきさんのフォトエッセイを紹介しておく。
たまきさんとの出会い(もちろんモニター上での話)は、現在のNHK教育『トップランナー』の系譜に連なる名番組『土曜ソリトン SIDE-B』(1995.4-1996.3)でのこと。聞き(訊き)上手で相手の発言内容を咀嚼しながらゆったり落ち着いて喋るその佇まいにソッコーで惹きつけられた。そんな僕が後年手にしたのがこの本。
写真も文筆も玄人はだしのたまきさんが、1998年当時ハマっていたローズオイルの特産地、ブルガリアにある薔薇の谷を訪ねた旅の模様を自らの写真と文章で記録している。彼女の瑞々しい感性が存分に伝わる一冊となっている。芸能人なのにガツガツしてなくて、気が向けばカメラ片手にふらりと旅に出てしまう軽やかさ、そのネコ的な振る舞いにとても好感が持てる。むかし、同志社大学でたまきさんのトークショーがあって、そのときは行列も人混みも嫌いな僕が珍しく並んだことがある。メディア露出度も少ないのにタマキスト(cf.サユリスト)が多いんだなぁと意外に感じた。
文化系男子はおしなべて知的で柔和な少し翳のある美人(美的基準は各人に依る)が好きだと思う。「柔和な」というのが実は重要な要素で、いくら知的で秘密のありげな美人でも、すぐ感情的になる気のキツイ女性を、気の弱いヘタレの文化系男子は敬遠しがちだ。これだけ綺羅星のごとく芸能人が現れても、いまだにたまきさん支持者が絶えないのは、彼女のようなタイプの女性が稀有だからに他ならないだろう。
ちなみに2007-12-17付の別のアップ記事では奇しくも女性の眼から見たイイ男たちが紹介されています。