『世界の小国』 田中義晧著

ミニ国家の生き残り戦略とは

世界には193の国がある。その内、約25%にあたる44カ国が人口100万人以下のミニ国家だ。100万人ってどれくらいかというと、例えば、京都市の人口は約140万人、仙台市や北九州市の人口が約100万人-。そう、日本でいうと政令指定都市の中でも中堅クラスの「市」と同じくらいの人口なのだ。ちなみに現在、最も小さい国はバチカン市国で、人口は1000人にも満たない。
しかし、国民の数が少ないからといって、これらの国々は国際社会において軽視されるべき存在なのであろうか?著者が「ミニ国家は歓迎されざる負の遺産、国際社会のお荷物」か「かけがえのない小さな政治共同体、民族のシャングリラ」か評価は分かれるであろうと言うように、それは彼らの今後の動向に委ねられている。
今後も増えると予想されるミニ国家が、世界に与える影響とは何なのか?生き残りをかけて展開される小国ならではの独創的な国家戦略を紹介しつつ、日本や世界との関係のあり方を問う。巻末には小国案内データ付。

『世界の小国:ミニ国家の生き残り戦略』 
田中義晧著 講談社 2007.9 9784062583978
(情報館所蔵:319||Ta 84 3階 一般)

(text:Hh)

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