中国インディーズフィルムの挑戦 上映作品:三元里(SAN YUAN LI) 製作:U-theque:マルチメディア講演会

講演:クリス ベリー (ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ教授)
日時:2006年6月12日(月)16:20〜18:30(上映時間40分)
会場:京都精華大学情報館1階メディアセンターホール

通訳:藤岡朝子(山形国際ドキュメンタリー映画際コーディネーター)
担当教員:伊奈新祐(芸術学部メディア造形学科映像コース教授)

入場無料・申込不要

講演要旨

上映の機会が制約される中で、実質的に広がる製作の自由。中国ドキュメンタリーの作り手たちはどういう観客を想定し、誰に向けて作っているのか。英国ロンドン大学のクリス・ベリー教授を迎え、共に考える。

DVDによる上映「三元里(SAN YUAN LI)」40分
『三元里』(2003、中国)

1800年代、中国でもっとも大きな商業港だった広州。旧市街地「三元里」は、1841年アヘン戦争で侵攻した英軍に抵抗し敗走させた住民の街として知ら れるが、100年後、いわく「売春や麻薬、賭博が公然と行われている場所」で「治安がとても悪い犯罪多発地帯」、悪名高い場所として知られるようになっ た。さらに近年の都市開発の波は、この旧市街地を「整備」し、その姿をみるみる変えていっている。グローバリゼーションが消してしまうであろう、ある街 の、村と都市、過去と未来のハイブリッド状態の現在を記録したい。ビデオカメラを携えた9人の撮影者が6ヶ月に渡って撮った60時間の映像素材から編集 し、サウンド・アーチストの音響をつけて『三元里』というビデオ作品が製作された。製作者は「U-theque」という若いアーティスト集団。このビデオ 作品はインスタレーションと出版物とともに、「三元里プロジェクト」として、第50回のベネチア・ビエンナーレに招待された。

プロフィール

クリス ベリー

ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ教授。専門は中国語圏の映画。ほかに中国のテレビ、インディペンデント・ドキュメンタリー、ニューメディア、韓国映 画、アジアのクイアーシネマなどもフィールドとする。近年の著作に『Postsocialist Cinema in Post-Mao China: The Cultural Revolution after the Cultural Revolution』(New York: Routledge, 2004)、『Cinema and the National: China on Screen』(Columbia University Press and Hong Kong University Press, 2005)(共著)など。

関連サイト

三元里プロジェクト U-theque
http://www.u-theque.org.cn/en/index.html

1800年代、中国でもっとも大きな商業港だった広州。旧市街地「三元里」は、1841年アヘン戦争で侵攻した英軍に抵抗し敗走させた住民の街として知ら れるが、100年後、いわく「売春や麻薬、賭博が公然と行われている場所」で「治安がとても悪い犯罪多発地帯」、悪名高い場所として知られるようになっ た。さらに近年の都市開発の波は、この旧市街地を「整備」し、その姿をみるみる変えていっている。グローバリゼーションが消してしまうであろう、ある街 の、村と都市、過去と未来のハイブリッド状態の現在を記録したい。ビデオカメラを携えた9人の撮影者が6ヶ月に渡って撮った60時間の映像素材から編集 し、サウンド・アーチストの音響をつけて『三元里』というビデオ作品が製作された。製作者は「U-theque」という若いアーティスト集団。このビデオ 作品はインスタレーションと出版物とともに、「三元里プロジェクト」として、第50回のベネチア・ビエンナーレに招待された。


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