ギャラリーフロール「2014年度『京都の伝統産業実習』報告展 1/17まで」
現在ギャラリーフロールでは、2014年度「京都の伝統産業実習」報告展が開催されています。
この展覧会では、京都精華大学が1980年より30年以上にわたって行っている「京都の伝統産業実習(学外実習)」プログラムの成果報告として、本年度の実習に参加した学生たちの作品が展示されています。
「京都の伝統産業実習」は、夏期の2週間、京都の伝統産業に携わる工房・企業の現場を体験的に学習し、京都で受け継がれてきた技術を学ぶことを目的としています。
実習先には、染色、和紙、京版画、竹・木工芸、金属工芸、文化財修復、造園など26社があり、本年度は52名の学生が実習を行いました。
こちらは染色の染司よしおかで実習を行った学生の作品、藍の生葉染めで作られたスカーフです。染司よしおかでは、化学染料を一切使わず植物染料のみにこだわって染めを行っています。透き通るような天然の色がとても奇麗ですね。
和紙を幾重にも重ねて造形した作品。和紙の手漉き工房風空路での実習で制作されました。風空路は全国でも数少ない手漉き和紙の工房で、ここで作られた和紙は美術品修復などでも活躍しています。
漆工芸、漆芸工房紫雲での実習に参加した学生の作品です。ガラスコップに施されたイラストは裏から見ると影絵になっていて、漆の黒さを活かした面白い細工になっています。紫雲では伝統的な漆器だけではなく、現代的な漆芸品を世界に送り出しています。
1F、2Fフロアの展示以外にも、1F常設展示室では千家十職「釜師」としてご活躍の大西清右衛門氏の釜と、伊勢神宮の遷宮や祇園社の神輿の修復でご活躍の「錺師」森本安之助氏の錺金具の特別展示も公開されていて、とても見応えのある展示となっています。
そして、最終日には実習を体験した学生たちのギャラリートークも行われます。
ギャラリートーク:実習参加学生による報告発表 1月17日(土)15時〜16時
2014年度「京都の伝統産業実習」報告展は1月17日まで!
是非、足をお運び下さい。