モウロウ派画家:大西啓子の初個展

図書のお姉さんとしておなじみ、大西啓子さんの初となる個展「退屈な一日-モウロウ派の画家-」展が、7月12日(月)からギャラリーフロールで始まりました。
 
モウロウ派てなんやろう?とお思いのみなさま。
印象派、バルビゾン派、琳派、円山派、狩野派、タカ派・ハト派(ちと違う・・・)などと同じように、「モウロウ派」とは本展の主役である大西さん率いる絵画の流派です。
いや、今は一人のモウロウ派かもしれない。
でも隠れモウロウ派、モウロウ派予備軍はあちらこちらにいるのではないでしょうか?
そう遠くない未来に、大きなモウロウ派の渦が巻き上がりそう。
 
大西さんの絵はモチーフそのものを描くのではなく、
雰囲気やイメージ、そして匂いをとらえて描いています。
例えば、桃をモチーフにして描いていた作品が、形の面白さに着眼しているうちにお花のような形に変化していったり。
でもその花びらはとても肉感的で、なんだかエロティック。
 
大西さんの絵で印象的な「赤」色も、やはりイメージから発生したもの。
女性であるが故の気だるさや、就寝中も常に変化のあるカラダ、それらに対する面倒くさい気持ち。そんなイメージを追っていると、あの独特な「赤」色が多くの キャンバスを占めるようになりました。大西さんの中でグっときた色、美しいと感じた「赤」色です。
 
 
最新作の制作に当たっては、「キャンバス」というものに描くのはとても久々だった為、
何を書いていいのかわからず、「シーン」とした心で描いたんだそうです。
心の色がキャンバスにそのまま投影されたような、透明感のある2枚の絵。
その2枚に挟まれた、描きかけの1枚。
この絵に現れたのは自分の心の「迷い」。
 
大西さんの年譜を見るような空間です。
奥の展示室には椅子が置いてあるので、ゆっくりとおかけになってご覧下さい。
 
そして、やはり感じて欲しい「匂い」。
彼女の絵から感じ取れる甘い匂い、そしてそのたたずまい、作品から作品への流れ。
それらをじっくり体感してください。
ギャラリーにはちょいちょい大西さんも滞在しているので、是非直接お話しして、
大西ワールドにどっぷり浸かって(漬かって)みてください!
 
ちなみに、いつも情報館フリーペーパー情’s peopleの表紙絵を飾っているのは大西さんでした!
 
【会期】2010年7月12日(月)~7月27日(火)
【休館日】日曜日
【開館時間】10:30~18:30
【入館】無料
【会場】京都精華大学ギャラリーフロール(1階半面・2階展示室・常設展示室除く)

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