nagimocaに行ってきました
岡山県の奈義町にある、奈義町現代美術館(nagimoca)へ行ってきました。
この美術館は建築家の磯崎新が構想・設計をし、1994年にオープンしたもので、『太陽』『大地』『月』と名付けられた展示室にはそれぞれ作家の作品が一点ずつ半永久的に保存されています。つまり、作品と空間が一体化しているのです。
「美術館」といえば、ホワイトキューブの中に「美術品」が並べられているというイメージをもっている人々にとって、こうした空間はかなり衝撃的でしょう。
今でこそ直島が若者に人気のアートスポットとして定着していたり、様々な地方で地元とアーティストがコラボレーションしたイベントが頻繁に行われていますが、90年代前半にはnagimocaのような構想はまだまだ先駆的で反発も大きく、実現がなかなか大変だったようです。
作品をクローズアップするのではなく、それが配置された空間全体の魅力が考えられているため、写真で見るより、是非とも、実際に行っていただきたいです。
視覚的にもおもしろいですが、私は「音」に注目してもらいたいと思います。特に、『月の間』は音が作品の一部になっていて、意図的に反響するような構造になっています。もうね!すごいですよ!人工ディレイです。声を出したり、手を叩いたり、足を踏みならしたりしながら録音ばかりしていました。
『大地の間』でも、ワイヤーの振動が音波に共鳴するらしく、微妙なんですが、おもしろい響きになっています。
こうした空間にいると、新しい表現の可能性というか、「ここでどんなおもしろいことができるだろう?」と、いろんな妄想をしてどんどんテンションが上がってきます。本当に。
近隣は山や川がとてもきれいですし、コテージもあるので、仲間でプチ旅行なんていかがでしょう?車で行くのがおすすめです。そして、車で行くなら是非、菩提寺の大イチョウを見に行ってください。ランランラン・ランランラン…(トトロで流れてくる曲)って歌いたくなります。
(text:図書:meganet)