『宮大工 西岡常一の遺言』 山崎佑次著
法隆寺金堂、薬師寺金堂などの復興を果たした最後の宮大工棟梁・西岡常一の生き様。
西岡常一は法隆寺の宮大工の家に生まれ、法隆寺金堂の昭和の大修理では25歳の若さで棟梁を務めた。その後も数々の寺院修復に携わり、連綿と受け継がれてきた寺院建築の技術を後世に伝えるなど大きな業績を残し、文化財保存技術者、文化功労者となる。もちろん、その業績は輝かしい。しかし、彼が没後十数年経ったいまでもなお、人々の心に残り続けるのはその生き様もまた素晴らしかったからだ。
タイトルが物語るように西岡常一が残した言葉のひとつひとつにメッセージが込められているような気がする。全部読むのが大変なら、西岡常一の言葉だけを拾っていくだけでいい、そこから何かがみつかるだろう。職人になりたい人にとっても、そうでない人にとっても。
『宮大工 西岡常一の遺言』
山崎佑次著
彰国社 2008.3 9784395010073
情報館所蔵:3F一般書 521.81||N 86
(text:Hh)