“大阪造幣局通り抜け”に見る屋台考
少し遅めの花見が楽しめる大阪春の一大イベント!ですが・・・・・
花は見ません、飯を食います(デザート付)!!
天神祭同様、天満橋から桜ノ宮橋にかけて建ち並ぶきらびやかな屋台群は、京阪の車窓からチラ見するだけでテンションが上がる。たかが祭の屋台?― いや、大阪の屋台にはジャパニーズ・ジャンク・フードの極みがある。バリエーションの多彩さもさることながら、味・値段・量どれをとってもハイ・クオリティ。粉もんが京都よりうまいのは当然として、から揚げひとつとっても大阪の方が断然うまくて安くて量が多い! なので、毎年同じものばかりが並んでいても満足できるのだが、そこは食い倒れの街・大阪、定番屋台に混じって毎年1割程度は新顔屋台が出店するというあじな演出をしてくれる。そのなかには目新しいだけの色物的屋台もあれば、味で勝負の本格派屋台もあり、大阪人の心をがっちり掴んだものだけが翌年以降も生き残る。当たり前のことだが出店スペースには限りがあり、生き残った屋台があるということは当然消滅した屋台もあるわけで、このサバイバル・マッチの結果を見るのも“屋台通り抜け”には欠かせない楽しみのひとつだ。ここ数年でいうと、ケバブサンド屋、ちゃんこ屋、フルーツ屋などが市民権を獲得し、見世物小屋などが消えていった。消滅の理由はそれぞれだろうが(人気がなかっただけでなく、食材費の高騰など)、お気に入りの屋台がなくなっていると寂しい。特に今年は贔屓にしていたマグロの串焼き屋がなくなっていたので、本当にがっくりきた(天神祭での復活を祈る)。一方、新顔として「きゅうりの一本漬け」「焼き竹の子」「鶴橋のホルモン」など、なかなか渋いところが初お目見え。実は「焼き竹の子」は二年目だそうだが今年になって大増殖、一大ムーブメントを巻き起こしており、ケバブサンド並に生き残っていきそうだ。
新旧入り乱れての屋台サバイバルだが、一番のおすすめはやっぱり定番中の定番「通り抜け物語」だ。他の屋台は天神祭などでも出会えるのだが、これだけは造幣局の通り抜けのときにしかお目にかかれないレア物。小さくてまんまるなまんじゅうを見かけたら迷わず購入、温かいうちにどうぞ!ちなみに1000円パックを買うとおまけを一個くれます(たぶん)