SHANGHAI-NOON ――上海インディペンデント・アートシーンの現在
昨年(2008年)P2MI2が企画、開催した「韓国シミュレーション」に引き続き、アジア関連イベントの第二章。今年は中国-上海在住のアート・コーディネーターとアーティストを迎え、講演と上映会を実施します。
「北京798芸術区」、「上海アートフェア」をはじめ、今世界で最も熱く語られている中国の現代芸術。しかし、高値で落札されていくアート・マーケットの背後に、独自の理想と信念を貫き、インディペンデント・アートの世界を広げていこうと野心を抱くアート・コーディネーター、アーティストが数多く存在します。
本企画は、上海現代芸術の現場に長年携わってきたコーディネーター、張熹氏を迎え、上海の現代芸術シーンをインディペンデントの視点から語っていただきます。彼が創立した上海正午文化芸術センター(NPO法人)は、中国において最も影響力を持つ現代芸術拠点の一つとされ、数々の国際アート・プロジェクトを手掛けてこられました。講演会では、映像・メディアアートの領域を超え、絵画・写真・漫画など多ジャンルに渡り、未だ多くを知られていない中国現代芸術の奥深い、リアルな姿を呈示してもらいます。
1、講演:上海インディペンデント・アートシーンの現在
日時:6月30日(火)16:30~18:00
場所:京都精華大学情報館メディアセンターホール
入場:無料
講演者:張熹(アート・コーディネーター、上海正午芸術文化センター主宰)
挨拶:島本浣(本学学長・情報館館長)
司会:相内啓司(本学教授)
通訳:呉鴻(本学非常勤講師)
2、上海大学×京都精華大学 作品合同上映会
日時:7月3日(金)16:30~18:00
場所:京都精華大学情報館メディアセンターホール
入場:無料
解説:栄暁佳(映像作家・上海大学デジタルアート学院講師)
司会:林ケイタ(本学講師)
ゲスト:陸炎 項倜 何超(上海大学学生)
通訳:孟祥宇、コボ(本学大学院生)
企画・コーディネーター: 呉 鴻
お問い合わせ:京都精華大学情報館メディアセンター
tel:075-702-5140
mail:ksmedia*kyoto-seika.ac.jp (*を@に変えてください)
※P2MI2とは?
P2MI2(Pan Pacific Moving Image Institute)は、2008年3月に京都を中心に活動する映像作家、および京都精華大学芸術学部メディア造形学科映像コースの教員と大学院生により発案された非営利のネットワーク組織で、環太平洋地域の国々を中心に活動する映像作家、研究者、映像フェスティバルなど、人と組織の創造的リンクを試みています。
この3年あまり、日本、韓国、中国の映像作家、キュレーター、プロデューサー、大学教員、大学院生などの参加を得て、互いのネットワークを結びつける国際的な活動を行ってきました。具体的には、日本、中国、韓国における国際的なメディアアート展などの映像交流、国際映像フェスティバル、シンポジウム、講演、ワークショップなどの企画、運営を行うなど、参加者それぞれの状況を超えて、映像表現の意味と可能性を考え、相互的な映像表現活動・研究の場を切り開こうとしてきました。
今後は、さらに東南アジア諸国、オセアニア、中南米諸国、北アメリカ、カナダへなどとの出会いを求めて、スケールの大きなPan Pacific映像ネットワークの構築を実現していきたいと考えています。(P2MI2代表 相内啓司)