絵を聴く・音を視る 神話・現代を語る:マルチメディア講演会

講演:富山 妙子(美術家)、高橋 悠治(音楽家)
日時:2002年6月13日(木)16:30〜18:30
会場:京都精華大学明窓館 M-104

入場無料・申込不要
※通常と開催場所が違います。ご注意ください。

講演要旨

近年、分離のうえ管理されていた芸術活動の相互作用やハイブリッド化が様々に試みられている。
「スライドと音楽」の融合もその実験の一つである。美術館の中や楽譜に固定されたものでなく、壁に投影されては消える絵画と、聴きそして楽器に触るという演奏の根源を模索する音楽のコラボレーションは、現代を問い直す観客の前に置かれた1枚の鏡となる。そしてすべての問いは、問うものに投げ返されるのである。

プロフィール

富山 妙子(とみやま たえこ)

神戸生まれ。少女時代を旧満州大連とハルビンで過ごす。画家の社会参加として、鉱山、炭鉱をテーマにする。70年代、韓国の詩人、金芝河の詩をテーマとして作品を制作。76年、新しい芸術運動として、絵と詩と音楽によるスライド作品を自主制作するために火種工房を主宰、現在に至る。
作品・展覧会として、1980年「倒れた者への祈祷」光州版画制作、95年「戦争50周年記念企画・富山妙子」展(東京・ソウル・光州ビエンナーレ招待)、98年「FROM ASIA」展(光州・富川・川崎を巡回)、2000年「きつねと炭鉱」展(東京・福岡)などがある。

高橋 悠治(たかはし ゆうじ)

1960年代に草月アートセンターで前衛音楽運動に参加し、63〜72年まで西ドイツ・アメリカを中心に現代音楽のピアニストとして活動。1970年代は日本で音楽雑誌「トランソニック」を編集。74年に富山妙子と出会い、以後火種工房のスライド作品すべての音楽を担当。78年にアジア民衆の抵抗歌を歌う「水牛楽団」を作り、市民集会で演奏する傍ら、月刊誌「水牛通信」を発行。
作品としては94年に山本ひろ子の日本中世宗教論に基づく音楽劇「狐」、99年に藤井貞和の詩による音楽劇「泥の海」2000年には富山妙子との「きつねと炭鉱」コラボレーションなどがある。


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